英語育児をしていると、英語脳という言葉をききますよね。
大人になってから英語を覚えるのとは違い、
英語と日本語を同時に覚えるので環境に合わせて即座に切り換えれる状態のことです。
このバイリンガル脳は、良いことのように思えますが、
実は疲れやすい脳なのでは?という意外なデメリットに気づかされました。
バイリンガル脳の仕組み
幼児期に身につけるバイリンガルと大人になってからのバイリンガルの違い
子どもが、言語を習得する過程で外国語を同時に習得することで、
多言語の回路を活かす方法がバイリンガル育児として注目されています。
そもそも、産まれたての赤ちゃんは自身の母国語が定まっていない状態で、
徐々に環境に合わせて、不要な音を聞き取らないようにと削ぎ落としながら脳を成長させます。
その削ぎ落とす作業が始まる前に、外国語を学習させることで
バイリンガルに育てることがバイリンガル育児と言われています。
国際結婚などの両親の母国語が異なる場合には自然と家庭環境がバイリンガル環境になり、
両親がそれぞれ話す母国語を習得します。
その場合は、住んでいる国の主要言語が第1母国語となり、
もう一つの言語が第2母国語となります。
どちらも本人にとっては母国語で外国語ではありません。
大人になってから外国語を習得するときには、完全に外国語として独立しており、
例えば「英語使わなきゃ」と意識して使用言語を切り替えます。
そこまで意識せずに切り替えができるのが、バイリンガル環境で育ったバイリンガル脳です。
脳の固定化作業が煩雑
一見、無意識のうちに使い分けることのできるバイリンガル脳は素晴らしいように思えますが、
全く苦労なく使い分けているわけでもありません。
実際には、今はAの言語を使う時なのか、Bの言語を使う時なのかを
無意識と思えるほどの短時間であっても、判断する作業を確実におこなっているわけです。
その判断(脳の固定化)が、「脳が体操」をしている状況になるため、脳が疲れてしまうのです。
ただ、逆に考えると、その都度「脳トレ」状態になるので、
一カ国語脳で話すよりは脳機能を高めることにつながっているのも事実です。
(=バイリンガル児はIQが高めと言われる所以です)
人との会話が億劫に?
気軽な日常会話でも、毎回脳トレ状態になってしまうので、
会話が億劫になってしまう可能性があります。
市川紗椰さんがホンマでっかTVで、寝起きは誰にも話しかけられたくないと話していましたが、
まさにこのバイリンガル脳の影響かもしれません。
バイリンガルではない私も、なんとなく共感できるところがあります。
変なたとえですが、ためしに敬語とタメ口を入り混じった状態で話をしてみてください。
3人で会話して、Aさんには敬語、Bさんにはタメ口を使いながら同時に3人で雑談をします。
30分も話せば頭がこんがらがります。
敬語だけで話すときと、タメ口だけで話すときと、どちらよりも疲れる会話になると思います。
まさにこの状態です。
でもかなり脳トレになりますよ(^_^;)
言葉は生き物なので使っていないと忘れてしまいます。
国際結婚をして日本を離れた伯母は、まったく漢字が書けなくなっていました。
切り替えが大変でも使い続けることでどちらも活かし続けることができます。
バイリンガルに育っても努力は必要ですね。
(意識的・無意識関係なく・・・)