たびたびブログでも触れている「家庭保育園」ですが、
プログラムの根幹は「ヴィッテ式」と言われる最古の(?)教育論に基づいたものとなっています。
なにごとも原点が気になる私は、ヴィッテ式について優しく解説されているという「早教育と天才」を読んでみることにしました。
結論から言うと、ヴィッテ式の学習方法がすごくわかりやすく書いてあって参考になりました。
が、それ以上に、巻末のまとめが良かったので紹介しようと思います。
「早教育と天才」で説いていること
1:学校教育を信頼しすぎるな
この本自体が、早教育についての本なので、
産まれて間もない頃からの教育に力をいれるように書かれています。
そもそも小学校にあがるまえに家庭教育をしっかりするようにという内容なので、
学校にあがるころには何もしていない子に比べて学習が進んでいる状態です。
小学校の授業は、クラス全員の足並みをそろえるので、
基本的には「できない子」に合わせる教育になります。
すると人よりできる子は、毎日つまらない授業を何時間も受けるはめになり、
いずれ人並みに落ちてしまうということです。
まさに「十で神童、十五で才子、二十過ぎればただの人」のモデルケースです。
しかし、これを解消することってできるのでしょうか・・・
小学校に進学すれば、1日のうち6時間近くは過ごすことになりますしねぇ。
結局、教育熱心なご家庭は小学受験にたどり着いてしまうのかもしれませんね。
2:生まれつきの才能を信用しすぎるな
本の中でいろんな天才児のケースが紹介されているのですが、
いずれも遺伝ではなく産まれてからの働きかけによって能力が開花すると説明しています。
音楽家一家の子どもがサラブレットとして幼いうちに音楽家デビューするのも、
音楽家のDNAがそうさせているのではありません。
胎教からはじまり、新生児の頃から音楽に囲まれた環境で育った結果だということです。
最近、チビヒメがほおづえをつくクセがあるんですが、私もそうなんですよね。
親の習慣はそのまま子どもに伝わるものですね。
気を引き締めねばなりませんね。
3:こどもを人形扱いするな
子どもだからと何もできないと思うなということです。
正しい教え方をすれば無限大の可能性があるのに、
過小評価しすぎているという意見です。
このあたりは、早教育に関心のある親からすると、
そんなことはないという反論が返ってきそうですね。
「子どもを人形扱いするな」は、決して大人のように扱えということではなく、
年齢相応に合った働きかけでことばを教えたりできるということです。
効果的な働きかけをするということです。
難しいですよね。
これがわからなくて、みな頭を悩ませているようなものですね。
4:○○教育法にたよるな
耳が痛い見出しです。
この本の出版当時、「モンテッソーリ教育」がブームだったようです。
モンテッソーリについてのアンチな内容がありました。
モンテッソーリは人並み以下の子を人並みに引き上げるためだけの教育プログラムゆえに、
人並みの子の教育法としては内容が低いのだそうです。
もちろん学ぶべきところもあると申し訳ない程度に前置きもあります(^_^;)
出版当時、私はまだ産まれていないので様子はわかりませんが、そ
れほどに人々が熱狂して、不自然な様子だったのかもしれませんね。
いちばん耳が痛いのは「高価な教材に頼らずとも、教育はできる」という指摘です。
裕福ではない家庭から天才児が生まれた例をとって、
お金をかけなくても熱心に教育をすれば結果は返ってくるということが書かれています。
つまりは、高級教材を買っても教材に頼り切りだと意味はないということです。
使いこなす自信のない教材は無意味ですね。
(まぁ、使いこなすつもりで買うけど、タンスの肥やしになるんですよね、だいたい)
5:こどもの代わりに野心を抱け
これは言われてみればの一言です。
赤ちゃんは産まれた瞬間に
「プロ野球選手になってやろう」とか
「宇宙飛行士になるんだ」なんて
思いながら産まれてきません。
大きくなるにつれてそういった夢(野心)をいだくようになります。
ところでこの本は早期教育の本です。
つまりは、こどもが夢を持った頃には「遅い」というのです。
夢をもつまえに、親が夢をもって導いてやれというのです。
う~ん、いいのか?これ?
と思わなくもないですが、実際に成功例もよく聞きますよね。
例えば、スーパーモデルを育成したお母さんは、
幼い頃から子どもに正座をさせなかった(脚をキレイにするため)ですとか・・・
女医の友利先生は、幼い頃からお母さんに
医者が良い職業だと刷り込まれたとテレビで言っていました。
親がある程度、高い目標を設定して、教育をするのも悪くはないのかもしれませんね。
将来を決めつけるのではなく、教育方針を定めるような感覚かもしれません。
(運動寄りだとか芸術寄りだとか)
早期教育に興味のある家庭のための良書
古い書籍でも家庭学習のメソッドは参考にできる
古い本だと、内容的にどうかなぁと思ったのですが、意外と参考になりました。
そもそもヴィッテ式自体が1800年台のものなので、かなりの古典本なのです。
数年前だから古いとかいう次元を越えてます。
王様から援助してもらって飛び級進学なんてことは真似できませんが、
未就学児への教育法は学ぶべきところがあります。
すべての教育の基本は「言葉の学習」「語彙力」にある
いくつかモデルケースが出てきますが、
いずれも「ことばを教える」ということをとても重要視しています。
なぜなら、ことばがわからないと、次の学習へ進めないからです。
次の学習とは読み書き、そして知識の吸収です。
ヴィッテの場合は1歳半からことばを教えています。
他のケースも同じくらいから教えています。
母国語が確立し、いろんなものに興味をもって
自主的に勉強させる仕組みづくりをしています。
外国語学習の基礎も母語の語彙力
母語確立&自主学習の仕組みづくり、
その延長線上に外国語学習も取り入れていました。
8~9歳で6か国語をマスターしています。
本書を読む限りでは、どうやらお父様自身も6か国語を話せるようです。
(教えていたのだから当たり前?)
簡単には真似できませんね。(^_^;)
外国語学習においても、他の知識においても、
まずは語彙力の大切さにつきるそうです。
語彙力があり、ことばをしっかり理解できれば
頭のなかの考えもしっかりとまとめることができるからです。
国語学習の大切さが伝わってきます。
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我が家でも絵本の読み聞かせに力を入れています
結局のところみんなが良い良いという「絵本の読み聞かせ」にたどりつくのかなぁと思いました。
いまのところ、チビヒメのマイブームは「いないいないばぁ」の絵本を自分で読むことです。
でもどうやら、絵の変化を楽しんでいるので読書ではなさそうです。
それでも本好きでいてくれると、すべてにおいての土台になってくれるので
このまま続けていけたらなぁと思いました。
https://www.note-s.net/?p=1025良書でした。